Googleサービス活用で顧客満足度向上を図る

宿泊業を通して、利用客、スタッフ、地域社会、会社の4つを豊かにすることを掲げ営業を展開する鯖江第一ホテルは目下、顧客満足度(CS)向上を見据えたDXに取り組んでいます。ツールとして活用するのはGoogleのウェブサービス。「DXの内製化が活用の鍵」と話す代表取締役・堀裕満氏に、導入に至る経緯を伺いました。

無料ウェブサービスを宿泊業DXの第一歩に

「IT系は実は苦手。パソコンはできるだけ触りたくないし、スマートフォン設定も避けたい」と冗談めかして笑う堀氏。そんな堀氏がDXでの業務改善に着手したのは2020年ごろでした。

堀氏によると、「宿泊業は紙ベースでの業務が大半」で、約5年前に父である先代が開業したホテルを受け継いだ時には、同社も長らく客室清掃の指示やチェックを手書きで行っていました。「宿泊業は人(スタッフ)がいないと成り立たない業界。ホテルの『売り』をつくる必要性を感じていた中で、バックヤード業務を効率化し、接客など顧客満足度(CS)向上に人材を集中させようと考えました」と振り返ります。

ツールの候補として挙がったのが、スプレッドシートなどGoogleが展開する各種のサービス。堀氏は社員数人とともに「社内デジタル委員会」を立ち上げ、DXの手始めに清掃指示書・チェック表のデジタル化を進めることにしました。

システムの内製化でノウハウを社内に蓄積

「アイデアは持ち上がったものの、実際の使い方を教わる手立てがないことに悩みました」と、堀氏らは(公財)ふくい産業支援センターの『ふくいDXオープンラボ』に相談。最終的にGoogle製品を採用することにしました。

「『内製化によるDX』が念頭にありました。パッケージ製品では当方の要望が100%かなえられず、カスタマイズも有料になります。人材育成という課題はありますが、ノウハウの蓄積という利点が勝ります」と振り返ります。

ツールは実運用に入っていて、フロントが作成した指示書を清掃責任者やチェック責任者がタブレット端末で参照し業務を進めます。指示書の転記や作業完了の確認にかかる手間が短縮され、業務管理にかかる時間は1日あたり1時間ほど短縮されました。現場からも「作業が楽になった」「作業間違いが少なくなった」などの声が寄せられます。

半年ほど前からは、宿泊予約システムとスプレッドシートを連携するRPAの利用も始めています。宿泊者の名前や住所などの基本情報、宿泊する客室への要望などをシステムから取得しシート上に展開するというもので、宿泊者情報の「見える化」で接客の質の向上につなげます。

「ITは苦手ですが、新しい取組みは好き」と話す堀氏。「DXによる効率化で顧客満足度(CS)が置き去りになっては本末転倒」とポイントをこう話します。「自社に最適なツールやその使い方、活用できる補助金の情報など、自社に合った情報は待っていても得られるわけではありません。「私は、『情報を自分からできる限り取りに行く』ようにしています」と取組みの姿勢をこう話します。

会社概要

事業所名

株式会社鯖江第一ホテル

所在地

鯖江市新横江1-116

代表者

堀裕満氏

資本金

1000万円

事業内容

宿泊業

従業員数

30

TEL

0778-54-0111

HP

https://www.dai-ichi-hotel.co.jp/

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