ポイント
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1木材の強度を数値化する測定器を活用し、最適な木材の提供で顧客の施工費を適正化
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2非破壊検査により、木材の数値傾向ではなく一品一様の木材のデータを活用
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3業務管理システムの導入によりデータの共有と作業の効率化・標準化を推進
施主や施工業者の施工費の適正化のために、木材の強度を開示
建築基準法に基づく建築物の構造計算には、使用する材料の強度が用いられます。板を貼り重ねた積層材の強度はサイズごとの数値が決められていますが、品質が一様ではない無垢材は、個々の実際の強度に関わらず、一律の低い強度とみなされます。そのため、無垢材を使用する際は安全性を考慮し、太めの梁や柱を用いる傾向にあり、必要以上に顧客の施工費がかさむケースがありました。
そこで、木材の強度を測定する非破壊方式のグレーディングマシンを導入。職人の勘と経験に頼っていた強度の見極めと木材選びが客観的かつ安心感を持ってできるようになり、施工費の適正化も図られました。
グレーディングマシンで無垢材の強度が数値で明確に
導入したグレーディングマシンは、株式会社エーティーエーの「携帯型 打撃式木材用強度測定器HG-2001」です。木材の寸法を入力してから、秤(2個1組)に載せて重量を測定し、次に、自動打撃ユニットを片方の木口に当てスイッチを押して打撃します。振動が返ってくる時間を計測して調べた木の密度などに基づき、強度(ヤング率)を自動計算します。
木材に傷を付けることなく簡単に強度を把握でき、測定値を設計士や施工業者、施主に開示することで適正な木材の選定に役立っています。また、マシンは携帯できるため、施主の目前で使用する梁や柱の強度を測定して数値を確認してもらうサービスも実施し、製品の質を高めると同時に同社の強みになっています。
製品管理や業務管理のデジタル化で作業効率が向上
近年取り組んでいるのが業務管理のデジタル化です。製材部門では、木材全ての含水率や乾燥時間、製品完成時期などのデータを作成し、それらを記入したラベルを貼付しています。その中で、グレーディングマシンと同時に導入した大型の木材乾燥機は、温度管理の状況や、乾燥前後の含水率の変化などの詳細なデータを取得できるため、これらに基づく製品管理を行うことで品質が向上し、作業時間も短縮されました。
さらに、販売・仕入等の管理システム「木材建太郎」を使って顧客情報の共有や伝票の自動作成も実施しています。工務店部門でも、見積りや工程などを一元管理する基幹業務システム「工務店クラウドEX」により作業の効率化や標準化を進めています。
今後の展望
新しい機械や業務管理システムの導入で、お客様への対応がスピードアップしサービスが向上しています。また、若い社員への指導では、数値データを基に具体的かつ合理的に説明できるようになりました。我々の使命は、施主様や施工業者様のために、適切な乾燥状態の木材を供給することです。狂いが生じない木材に仕上げるには自然乾燥が一番ですが、時間をかけずに誰でも理想的な状態に持っていけるよう、さらにデジタルツールやデータを活用していきたいと思います。
取組みにかかったコスト
コスト | 約100万円 ※グレーディングマシン(携帯型 打撃式木材用強度測定器HG-2001 |
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相談先・業務委託先
相談先 | 高浜町商工会 |
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会社概要
社名 | 有限会社 平田木材店 |
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代表者 | 代表取締役 平田 寛明 |
所在地 | 福井県大飯郡高浜町和田1-28 |
従業員数 | 25名 |
業種 | 製材業・建材販売・サッシ工事・建設工事・建築設計施工・不動産取引 |
取扱品目 | 木材、建材、木製雑貨 |
創業 | 1969年 |
売上高 | 9億4,000万円(2022年) |